
製薬協のプロモーションコードに基づく一次チェックを、30分で。
AIメディカルチェッカーは、製薬協の作成要領に基づいた資材のチェックを自動化かつ高精度で行うシステムです。人によるチェック工数を大幅に削減し、専門的な審査品質の向上を実現いたします。
製薬会社様のこんなお悩みに
医療情報の複雑化、添付文書の頻繁な改訂、厳格化する業界規制──。プロモーション資材の制作・審査部門では、恒常的なリソース不足に直面しています。

- 膨大な作業時間: 担当者は常に複数の案件を抱え、時間に追われている。
- 手戻りの多発: 社内に明文化された審査基準がなく、資材制作担当者や審査担当者間の解釈のズレや見落としにより、差し戻しや修正が多発する。
- 見えないコストの増大: 確認作業に忙殺され、本来注力すべき企画などの業務時間を圧迫している。
AIメディカルチェッカーの3つの特長
① 作業工数の大幅削減
AIが、製薬協の作成要領に準拠したチェックを高速で実行。例えば、総合製品情報概要1冊分に相当する情報量であれば、わずか30分で完了します。
さらに、本AIは決められたルールに厳密に従ってのチェックを行うため、一般的な生成AIのように、不正確あるいは不適切な情報をまるで本当のことのように生成する「ハルシネーション」の心配もありません。これにより、高速でありながら常に正確で安定したチェックを実現します。
② メディカル文書の構造化
PDFや画像化された資料から「見出し」「段落」「表・図」などをAIが正確に認識・分解。セクションや図表ごとに、正確なルールチェックを可能にするための前処理を行います。この前処理により、正確かつスムーズな文書チェックを可能にします。
③ 暗黙知の反映
「作成要領のこのルールに基づき、添付文書の該当箇所を確認する」といった、メディカルライターの思考の順番・手順(暗黙知)そのものをアルゴリズム化。 AIがそのプロセスを忠実に再現することで、審査品質を標準化し、担当者間の解釈のズレを防ぎます。
また、本システムの関連技術は、その新規性と独創性が認められ、特許を取得しています(特許第7705573号)。
システムによるチェックの例
1. 添付文書との整合性確認
資材に記載された『禁忌』の内容が、元となる最新の添付文書と完全に一致しているかを自動で照合します。万が一、古い情報や異なる情報が記載されている場合、『添付文書と記載内容が異なります』と瞬時にアラートを出します。

2. 注意喚起の抜け漏れ確認
『65歳以上』や『老齢』といった複数の言葉を、まとめて『高齢者』に関する記述とAIが認識し、添付文書の『9.8 高齢者』の項目と照合し、注意喚起の記載が抜けている場合は的確に指摘を行います。

3. 必須項目の抜け漏れ確認
臨床成績の「安全性」のセクションでは、『死亡に至った有害事象』は原則記載すべき項目です。システム側で、このセクションに死亡に関する記載の有無を網羅的にチェックし、ない場合は『記載がありません』とアラートを出します。

4. セクション毎の表記ルール確認
薬物動態のセクションですので、タイトルに『(外国人データ)』と表記するというルールが適用されます。AIは、『薬物動態』のセクションであることと、対象が『外国人』であること、この二つの文脈を理解し、適切なタイトルであるかチェックを行います。

5. 最新の作成要領への対応
臨床成績の「解析計画」について、共変量が必要な検定手法かどうかを判断します。例えば、共変量の記載が必要な検定手法である線形混合効果モデル・ANCOVAを認識し、共変量の記載がない場合は、該当箇所への指摘を行います。

「自社の資材ではどのようなチェック結果が出るのか見てみたい」
「より詳しい事例や、導入プロセスについて知りたい」
など、少しでもご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一度、本サービスの価値をご体感ください。
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